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古い歌い方に“さよなら”、新しい声に出会う動的平衡レッスン



私は時々、生物学者・福岡伸一先生のYouTubeを拝見するのですが、その中で紹介されている「動的平衡」という考え方に心を動かされました。

「動的平衡」とは、簡単に言えば「生きているものは、常に変化しながら全体のバランスを保っている」という考え方です。私たちの体は毎日新しい細胞が生まれ、古い細胞が自然に役目を終えていきます。入れ替わりを繰り返しながらも、私たちは変わらず“私”として存在しているのです。

このお話を聞いたとき、私は「これは自分で自分を否定しない生き方につながるのではないかな」と感じました。

というのも、私たちはつい「できない自分」を責めたり、「あの時はこうすればよかった」と反省ばかりしてしまいがちです。でも実は、必要のなくなったものは自然に淘汰され、古い自分はなくなっていく。そして、その場所に新しいエネルギーが自然と入ってきている。

つまり、「自分のできない部分をわざわざ否定しなくてもいい」ということなんです。否定するかどうかという感情自体が、本当は必要ないのかもしれません。

大きな変化を起こそうと頑張らなくても、私たちの内側では常に「新陳代謝」が起こっています。呼吸をするように、古いものを手放し、新しいものを受け取る。その流れを信じて身を委ねていれば、自然と今の自分にふさわしい姿へと移り変わっていけるのだと思います。


声楽・ボイトレのレッスンでも同じことが言えると思います。

レッスンでは「良いところはもっと伸ばす」「できていない部分は修正していく」という繰り返しを行っていきます。でも、そのときに できていない部分を必要以上に反省したり、自己批判する必要はない のです。

できなかった歌い方は、もう自分にとって役目を終えたもの。静かに「お別れ」してもいいのです。
そしてその代わりに、新しい歌い方を少しずつ、少しずつ取り入れていけばいい。

「動的平衡」という考え方で言えば、古いものを否定する必要はありません。自然に入れ替わっていく流れを信じていれば、やがて歌声はより無理のない、美しい形に育っていきます。

自分を否定するのではなく、新しい声に出会うことを楽しむ――その繰り返しが、上達の道なのだと思います。




私が提供している声楽・ボイトレのレッスンも、まさにこの「否定しない成長」のあり方を大切にしています。

できていない部分を責めるのではなく、古い歌い方をそっと手放しながら、新しい声を少しずつ取り入れていく。その積み重ねが、やがて自然な上達へとつながっていきます。

そして不思議なことに、このレッスンを重ねていくうちに、歌だけでなくご自身の心の在り方も変わっていきます。
「できない自分を否定する」のではなく、「新しい自分に出会っていく」――そのプロセスを体験できるのです。

歌を通して、自分の声を、そして自分自身を大切に感じながら成長していく。そんな時間をご一緒できれば嬉しく思います。

リアルな対面 レッスンは柏市つくば市でおこなっています。オンライン レッスンのご用意もありますのでお気軽に体験レッスンにいらしてみてください。